2015.6.6 高浪の池と小滝川ヒスイ峡
高浪の池と小滝川ヒスイ峡 高浪の池(たかなみのいけ)は、新潟県糸魚川市大字小滝にある池である。 標高540メートルの白馬山麓国民休養地にあり、南北に600m、東西に125m、深さ13mの池。 この写真は、相当古い。私の父が撮影し、古いアルバムに残されたものだ。 カメラに凝ったり、山に凝ったり。だんだん自分も似てきたように思う。 アクセスは、北陸自動車道「糸魚川IC」から車で40分、白馬方面へ走り、大正橋を渡ってすぐ右折し新潟県道483号線に入って道なりに行く。 大型バスは入りこめないので、人が溢れているようなことはなく、自然いっぱいのスポットである。 標高0メートルの糸魚川から、徐々に高度を上げ、峠を登りきったところに絶景のポイントがある。 池を見下ろし、その背景に明星山(みょうじょうさん)の大岸壁の盛り上がりが見える場所だ。 | |
5月の景色(山は緑、残雪が積み残されている) |
4月の景色(雪の中、湖畔の桜が咲いている) |
池畔には、高原交流センター(食堂、大広間)、売店、キャンプ場、グラウンドゴルフ場などが整備されている。 所在地 新潟県糸魚川市大字小滝19336 問合せ先 高浪の池高原交流センター TEL.025-556-2327 営業期間 4月25日(土)〜11月8日(日) 冬季は雪で閉鎖 営業時間 9:00〜16:00(食堂は10:00〜) 駐車場 149台 |
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●赤禿山(あかはげやま)の地すべり 高浪の池の西に位置する赤禿山は、中生代のもろい砂岩から出来ており、はるか昔に山が崩れ、地滑りが起こり、小さな沢が集まった土砂でせき止められた。 そのように出来上がった池が高浪の池である。 雑草林でうるおった地下水は岩くずの中を流れて池に浸み出し、池の水は再び地下水となってヒスイ峡へと流れ出ており、旨い具合にバランスが取れており水が枯れるこ とがない。池の底はすり鉢状になっているようだ。 |
赤禿山の山容 |
まったく、静かである。 池の周りを15分ほどで一周できる遊歩道があり、容易に360度からの池が眺められる。 木々に包まれ、芝生に座り込んで、何も動かなくても、十分満足でき、自然に溶け込んでいられる場所である。 お節介な物売りもないし、自分の存在で自然を汚すことが恥かしく思えるような雰囲気がある。 そう、慎ましく生きなきゃ、と素直になれる不思議な場所だ。 | |
●明星山(みょうじょうさん) 明星山は約3億年前のサンゴ礁の化石を多く含んでいる山。 この大岩壁は何度見ても、心を奪われるくらいに圧倒される大きさだ。 大きさを感じたいために展望台に近寄ると、カメラに収めることができない一面の岸壁。 |
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5月の岸壁 |
雨に覆われる4月の岸壁 |
この岸壁はロッククライマーにも有名な岩場。 夏場になると大学の山岳部チームがアリのように見える大きさの中で岩に貼り付き練習をする姿が確認できる。 何という岩の大きさだ。案内標識にはこのような写真がある。 |
岸壁の大きさとロッククライマ-の大きさ比較 |
●小滝川ヒスイ峡(小滝川硬玉産地) 高浪の池から4キロ10分ほどをクネクネと下ると、ヒスイ峡に到着する。 昭和31年に国の天然記念物に指定された小滝川硬玉産地は、姫川の支流、小滝川にある。 ヒスイ原石を真近に観れる学習護岸、高くからヒスイ峡を見下ろす展望台、川魚の釣りを楽しめるフィッシングパークがある。 | |
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小滝川ヒスイ峡とは、明星山の大岩壁が落ち込んだ川原一帯を指し、ヒスイのふるさと糸魚川を象徴する日本随一のヒスイの産地である。 この区域ではどのような岩石であろうが、動植物も含み、採取は禁止だ。 | |
ヒスイ峡河畔 |
展望台から見下ろすヒスイ峡 |
ここから流れ出たヒスイは小滝川、姫川を下り、市内の海岸に打ち上げられるのだが、海岸でヒスイを探し、拾い出すことは禁止されていない。 このことから姫川河口付近の海岸は「ヒスイ海岸」とも呼ばれ、愛好家がヒスイを求め、朝夕に探し歩く姿が多く見られる。 2015年5月15日、わたしが須沢のラベンダービーチを歩いていて見つけたこれは、ヒスイ原石かしら? |
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さて、心の休息を求めて「高波の池」と「ヒスイ峡」を巡り、絶景の「明星山」を仰ぐか、 ブツを求めて、「ヒスイ海岸」で日本海の波と戯れ、海に沈む真赤な夕陽を拝むのか、 いずれにしても、観光化に浸かりきっていない、自然いっぱいの街「糸魚川」。 機会を作って訪ねてみてほしいわが故郷である。 |
渡辺貴さん撮影の日本海夕陽 |
ええもん本舗なんやかんや掲載記事。→「20140409糸魚川ヒスイ」
高浪の池近隣マップ
高浪の池周辺マップ
ヒスイ峡周辺マップ