2014.04.09 糸魚川ヒスイ
かねがね噂で聞いていたのだが、何時とはなしに時間が過ぎ、思えばいつまでたっても拝見できそうにない。 友人の「見せてもらって来たらいい」という声に後押しされて、思い切って訪問することをお願いし、実現できた。 糸魚川市市振(いちぶり)に在住の高校時代の同級生であるO君。このおばあちゃんが超有名人なのだ。 有名と言われる糸魚川ヒスイの多くはこのおばあちゃんが拾い集めた。 そして、おばあちゃんといっしょに市振海岸を歩き、O君も多くを拾い集めたのだという。 まずは、この美しさを見よ。 | |
宝石となるヒスイはこのような原石から、いいところをめがけて研磨し造り出されるが、これはすべて原石。何も研磨されていない。 つまり、この色、この形で海岸に転がっていたわけ。 白い色の中にうっすらと翠(みどり)がかかり、透明感にあふれ、ずっしり重い。 海岸に転がっている数多の石の中から、これを見分け拾い出すには特殊な才覚が必要なのだろう。 なかなか見つからないと嘆いている人の足元に、「ほらここにある」と拾い教えてあげたこともあるという。 | |
研磨すれば、良いものが見えるかもしれないが、この原石の姿・形のままがいい。 売ってほしいという人もいるが、拾い出した時の思いが残っているから売りたくないし、このまま置いておくのだという。 翠色をしているものばかりではない。黒(ブラック)ヒスイや、紫(ラベンダー)ヒスイもあり、すべて糸魚川の海岸で採れた。 糸魚川は全国でも有名なヒスイの産地なのだ。 原石の流れ出てくる川の上流は採石禁止だが、海に流れ出たヒスイを拾い出すことは自由だ。 毎朝、海岸線を散歩する人が多くみられるが、健康を理由にするだけではなく、ちゃんと目線は足元でヒスイ探しだ。 | |
どれを見てもため息が出るし、石から何かのパワーがあふれてくるようにも思える。 このように多くのヒスイを一度に見ることはまずできないだろう。 目の保養と思い、その冷たさを手に感じ、重さを確かめ、あれこれ並べ直してはウットリする。 右下画像はO君のおばあちゃんが見つけて、自転車に担いで運び出したという20キログラムを越えるヒスイ。 おばあちゃん頑張った!見事。 とてもテーブルには載せられない。畳の上に置くのが精いっぱいという重量。そして濃い翠の美しさ。 | |
左上画像の中央の爪型ヒスイは唯一研磨したもの。透明感にあふれきれいだ。 多くの極上のヒスイは、市の観光パンフレットの写真に掲載されたり、国立科学博物館の「翡翠展」に日本を代表するヒスイとして展示されたりしたという。 このたび写真撮影を許可してもらい、多くの方々の目に触れる機会を得たこれらのヒスイたち。 このようなヒスイを目にすることができた多くの人たち。 お互いに幸せだね。 けんか祭りの前日(4月9日)、暖かな午前中に、こころ満たされた時間を過ごせたことに感謝。 ヒスイにちなんだ糸魚川の物産品 →日本酒 特別本醸造「翡翠」 →にいがた地鶏 翠鶏(みどり)正肉1羽分セット →ひすいわさびのかす漬け →コシヒカリ米、勾玉(まがたま)米10Kg →ひすい切り餅・白餅 |