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2012.07.16 糸魚川の民話

「昔、むか~しのこと」とよく聞かされた昔話ですが、伝える人と受け継ぐ人が同居していないという核家族化されたこのような時代では、口承、伝承文化は廃れていくのでしょうか。

糸魚川市にまつわる昔話の紹介を30年以上にわたって続けられてきた電話サービス「テレホン民話」が2012年4月に終了しました。
1981年から始まった電話回線を通じて民話を届けるという旧電電公社糸魚川電報電話局の顧客サービスで、市内のお年寄りから伝承を聞き取って編んだ物語で、これまでに700話以上あります。

担当した語り部の中村栄美子さんは、2000年に退職後も自宅で専用回線を引いて、自らの語りをカセットテープに吹き込み、月2話ずつ発信してきました。
ピーク時は1日700件以上の利用があり、人気アニメ「まんが日本昔話」に採用された6作品もあります。
しかし、このところのインターネット普及に伴い、固定電話の利用が激減し、機材も故障がちになり、ついに断念することになったのです。

しかしながら、長年のファンが10年前からネットで紹介するようになり、ブログとして現在もなお継続されています。ぜひ一度お立ち寄りください。

ブログ「糸魚川の民話」はこちらから。⇒糸魚川の民話
これまでのように毎月2話ずつ掲載されています。

また、読み手の中村栄美子さんと作画の吉原晴美さんで、民話を紙芝居にして「民話紙芝居の読み聞かせ活動」も展開しています。
2011年大阪府箕面市で開催された「第21回箕面手づくり紙芝居コンクール」(全国最大規模のコンクール)で優秀賞を受賞しています。
受賞作は糸魚川市藤崎で耳の病を治す神様と親しまれる老女像にまつわる『おしょろばあさん』。
次の出版物があります。
●『糸魚川・西頸城の民話』第1集~第6集

●かみしばい絵本『糸魚川・西頸城の民話』

●『糸魚川 民話の旅』
定価-----1500円
発行-----新潟美術学園デザインルーム
著者<文>--中村栄美子 糸魚川市南寺町在住
   <絵>--吉原晴美 糸魚川市田屋在住

上越タイムス社に1年7か月連載された81話が掲載されています。

こどもたちの知らない、むかしむかしの話を是非読んで聞かせてあげてください。
あなたが伝承すれば、その民話は伝えられた子どものたちの頭の中で80年生き続けることになりますね。

「糸魚川 民話の旅」の表紙挿絵より


<他参考記事>

上越タイムスニュース

デジタルガイドブック 糸魚川市総合観光辞典 民話

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