明星山。糸魚川真柏とムラヤママイマイ
明星山(みょうじょうさん)は標高1188メートルでほとんどが石灰岩(サンゴの化石など)から成る山です。
白馬山麗県立自然公園に属しており、山容は見る角度によりいろいろな見え方をします。
大岩壁を登るだけではなく一般登山が可能な山で日帰り登山を楽しむことができます。毎年6月上旬に山開き登山が実施されます。
山頂から望める北アルプスの山々
山頂から高浪の池を見る
この高く険しい崖には「糸魚川真柏(しんぱく)」(ヒノキ科の常緑の低木、盆栽の王様)が自生していました。
盆栽仲間では一目をおくくらい高い価値があります。
風雪に耐え、枝や幹が曲り、樹皮が剥けた白骨のように見える「シャリ」を持ちながら、なおかつ強い幹部と、常緑の葉が絶妙なバランスをもつ姿が人気です。
日本一の盆栽に輝く糸魚川真柏(明星真柏)は愛好家にとって夢・幻の存在と言われ高価でもあります。
これを求めて滑落死亡事故が多く発生していますが、乱獲により現在ではほとんど自生しているものは見受けられなくなりました。
糸魚川市の愛好家たちは、毎年5月に「翠風展」、毎年10月に「盆栽展」を開催し、盆栽の真柏の美しさを鑑賞し、展示・即売もしています。
これを目的に糸魚川を訪れるのもいいでしょう。
もうひとつ。今度は動物のお話。
明星山には絶滅危惧種のカタツムリ「ムラヤママイマイ」がいます。
普通のカタツムリは右巻きですが、1971年明星山から左巻きのカタツムリが発見されました。
発見者は、柏崎農業高等学校教諭の村山均氏。発見者の名前を採って「ムラヤママイマイ」です。
このカタツムリを撮影しに明星山にやってこられる人もいます。
山頂に生息するものは殻の背が高く、岩壁に生息するものは殻が平べったいのが特徴だそうです。
採取は絶対禁止です。
画像はネットオークションに出店されていたときのものです。
このような希少価値のものを売る人と買う人たち。
世の中様々ですが、身勝手な私たちの時代で絶滅させることはしたくないですね。
環境省レッドリスト「ムラヤママイマイ」
【アクセス】
登山情報
岡集落ルートと小滝川ヒスイ峡からサカサ沢の2ルートがあります。
小滝川ヒスイ峡からの登山道は西壁の直下を通り、石や岩が堆積して歩きにくく落石も多く危険です。
山開きは小滝地区公民館(駐車台数約20台)からスタートし、岡ルートを往復します。登り3時間、下り2時間半。