2010.09.17 糸魚川と小説
ニュース報道で「糸魚川」が紹介されると、おのずと耳を傾けてしまいますが、
小説の中に糸魚川が現れると、ドキッとします。
どのように紹介しているのだろう。
なぜ、作者はこんなことを知っているのだろう。
あぁ、確かにこんなこともあるな。
と、懐かしさを覚えながら、
話の進む中で頭の中を糸魚川が巡ります。
1)水上勉『越後つついし親不知』
代表的な古典に属する? 越後の物語。
本屋さんでは在庫無しなので、ネットから古書検索し購入し、読みなおしてみました。
越後つついし生まれのおしんと、親不知に生活する留吉夫婦のものがたり。
2)仙川環『再発』
医療ミステリーと呼ばれる分野の現代小説。
富山県と新潟県の県境付近の山賀町(架空の町)が舞台です。
幻魚(げんぎょ)の唐揚げが美味しいという話がでてきます。
3)誉田哲也『ジウ』
糸魚川市浦本あたりで育ったらしい影の主人公ミヤジ。
ところどころに、1950年代の糸魚川が出てきます。
糸魚川駅前の「城の川」の風景が懐かしい。
文庫本3冊からなる長い物語ですが、話の面白さに一気に読み進めます。
4)宮本輝『月光の東』
ヒロイン塔屋米花(よねか)が育った町、糸魚川。
姫川を中心にした街の様子が、話しの初めから終わりまで、伏線のようにあちこちに出てきます。
神戸市生まれの作者が、ここまで糸魚川を語れるのはなぜ?
興味をお持ちの方は、お読み下さい。糸魚川が見えます。